茶道表千家流、白川宗郁(母です)社中初釜が行われた。
私も子供のころよりその手ほどきを受けたが、残念ながら興味がなく一番初めのお免除を頂いてからやめてしまった・・・お茶の世界を広める人になるというのは、ただ茶道を学べばできるというわけではない。
本日の名簿を準備
待合には
「クスノキの根っこのたばこ盆」が真ん中に用意される
茶道に使われる道具の由来、歴史、その背景、意味、お軸の解読、華道、着物について、最も必要とされるのは焼き物についての知識である。五行陰陽もかかわってくる。
東大寺管長、句仏の書。
母は今から数年前、千の利休から伝わる茶の湯についての講義をドイツで行った。その時母は簡単にも350万円の抹茶茶わんを機内手荷物で持っていき、その茶碗で、これまで抹茶なぞ飲んだこともないドイツ人に飲ませてしまう人なのだ。
その講義とお茶会の後参加されたお客さんの一人が言った。
「今私が手にしたお茶碗は金額にしてどれくらいするものなのですか。全く見当がつきませんので。」と聞いてきた。
母は何事もなかったかのように350万円です。と答える、驚いて目を丸くしたそのドイツ人は先に聞いておかなくて良かった、知っていたらとても飲めませんでした。でももし手を滑らせて落ちてしまって壊れたらどうするところだったのですか。と。
「落ちたら落ちた時です。これが禅の心です。」と答える母。
始めから高価なものであることを示す必要なんてないからだ。聞かれなければ誰も知らない話。
でも本物にはそれだけの質と魂があるということだろう。問うてきた人はそれにきっと気付いたのだろう。
私は妙に納得してしまったのを覚えている。
その昔大学生の頃、大阪のど真ん中にある、一流料亭のお茶室でお抹茶を点てていたことがある、時給1400円となかなかいいバイトだったので結局8年間も続いてしまった。茶道歴がある学生でないと働けなかったし、着物を着るので身長は165cm以下でなければならない。規定があると募集してもなかなか集まらないものだ。それにしてもとても居心地のいいバイト先だった。
皆ができない事ができると必ずいいことがあるよ。と子供の頃から母が言っていたのが納得できたときでもあった。当時の大阪のバイトの時給額は700円が相場だったから。
そして、ある日、新米、当時18歳の私は
手を滑らせて割ってしまった!!
九谷焼の茶碗、先輩らは青くなり、8万~10万円だと言う。おそるおそると社長室へ連れていかれ、新米の私は、連れてきてくれた先輩に、どのようにふるまうのか教えられ、その通りに大変申し訳ございませんでした。と頭を下げた。
社長は怖い顔一つせず、一言。
「怪我はなかったかね?」
驚いて、はいありません。というと、
「良かった。気をつけて下さいね」
と言われただけだった。母の落ちたら落ちた時、と言っていたのと似ている気がする。
えっと急に初釜の様子に戻るが、↓
こうやって脚や腰の悪い方は小さな椅子に座ることも許されます。
さて、初釜が始まったところで私はカメラマンのお役目を終了。
私はやっぱりこうやってオコボレ頂戴(笑)で残った主菓子を自分の部屋でお煎茶と頂くほうがいい。
花弁餅
和菓子と洋菓子どちらも捨てがたいですっ
北九州のお薦め洋菓子屋さん「果摘」のお菓子です。
今日は1日中寒かった。マイナス2度
なので今日も赤ワインを飲んで身体をリラックスさせてあげることにします
Rosso Piceno 2009
ドイツではイタリアの赤ワインをあまり飲まなかったからこっちにきてだんだん慣れてきた感じ。これはきつさがなくてふわっとした味わいかな。私はメルロー結構すきなのでこの手の味は好きかも。
開けて二日目だけど香りのふんわり感が気に入った。