2013年10月10日木曜日

太陽が虹色だっていいじゃない?

最近の小学生っていうのは私たちが小学生だった頃とずいぶん違うらしい。
何が違うって?

絵本よりコンピューターゲーム積み木より電子音鬼ごっこよりDS、Ipadだって幼稚園生から使いこなす。

私の子供の頃はファミコンとかいって大騒ぎしてたけど、今はレベルが違う。生まれた時のTVゲームが手を振るだけで、家の中でテニスやボウリング、ビリヤード、ゴルフまでできる Wii なんてもので遊ぶ。

そんな中、育つ子供達に大きく変化が起こっている様な気がする。
思考回路をつなぐ線が空気中に飛びかう電磁波でおかしくなっている!?

学校の先生たちが保護者に、へこへこしすぎて子どもが良い気になってる?

それとも食事が問題?

外で遊ぶ時間が少なすぎる?打たれ強さに欠ける?

世の中を斜にみてるのかな?

何が原因かよくわからないけれど、、、20分立って歌うだけでバタバタ倒れる。
これは異常としか見えないのは私だけだろうか。(もちろん好きで合唱団に通っている子供達ではなく)

貧血気味なの?

一度にいろんなことができない。とかも聞いたことがある。

今日はそんな小学生の二年生に「夕焼け小焼け」の授業をした。

まず、子供達に言った。

「あなた達が今まで見たことのある一番美しい夕焼けを思い出せる?」

中にはハ~イ!と元気に答える子もいれば、どうしよう??夕焼けって???みたいにぽかんとする子も。

「こんな夕焼け見れたらいいな!」

でもいいからここにそれぞれ「夕焼け」を描いて下さい。
と画用紙を渡した。

そこで大事な一言を付けくわえた。

「自分が感じることだから間違いは一つもありません。あなたの考えはあなたの物」

今まで隣の子が描き始めるのをじっと待って、そのまねしようとスタンばっていた子供達は、ほっとしたようにクレパスを握りました。若干「間違いはないのよ。」に安心したようだ。


すると、

うわ~!凄い!!30分で素晴らしい絵がどんどん出来ていきました!!

感動でした☆

ところが教室に入られている指導の先生方が、それぞれ描いている子ども達の机に行っては、口ぐちにチェックして行くのです。

「ほら、〇〇さん、太陽は何色?虹色でいいのかな?」

や、

「ほら、〇〇君、どうして太陽が星型なの?」

さらには、色まで教えてくれている。夕日は赤でしょ、はい。塗り直して。

それを見た私はすぐに先生がそれを続けないように、

どんな絵でもOK!何色でもOK!
虹色に光る夕日だってあるかもしれない。

と子供達に伝えました。

「先生の居たドイツではよく冬になると水色、紫、ピンク、赤とグラデーションで空が光っていましたよ!^0^」と付け加えました。

私が感動した子どもたちの感覚を紹介します。

☆私、みんなで仲良くハート型の太陽を見てみたい!とハート 型の太陽が山に沈む絵を。

☆信じられないほど大きな赤オレンジの太陽がピンク紫の空一 面に浮かんでいる絵。

真っ赤な太陽の中にカラスが住んでいる絵。

☆水平線に沈む太陽の周りが虹色の空になっている絵。

☆富士山の山頂に5色の太陽が星型で乗っていてその周りが  朱色に染まっている絵。

力強く、楽しそうに描いている。そこに夕焼け小焼けの音符を書き込んでもらった。

子供達は自分の描いた夕焼けの絵に大満足でその後歌う「夕焼け小焼け」はなんと美しく響いたことか。

音楽ってただ音を聴いて真似して歌ったり、さん、はい!に合わせて歌のお稽古をしたり、つまらない聴き方も分からないまま漠然とクラシックを聴かされたりするのではダメだと思う。

音楽をするには感覚を鋭く、普段考えないことを考えてみたり、何事にも大きく反応する感情を持ち、様々な音を「聞こえる」でなく、「自分から聴く」必要があると思う。

それを小学生のうちに身につけることはとても大切な事だと思う。

「こうでないといけない!」ばかりじゃない。特に音楽や美術の世界では個人の素晴らしさ、個人の感覚を認めることをして、その子の感性に蓋をしないようにすることも大事かなと思ったのです。

今日は子供達の絵に感動させてもらってありがとう!でした。

普段いろいろな事を上手に判断できないとされている子どもたちほど美しく楽しい絵を描いていたのが印象的だった。いわゆる優等生たちはバランスの良い山と太陽、そこに鳥と花、川が流れている絵が多かった。