2011年1月18日火曜日

どうして温泉好きかというと

温泉には人生の先輩方を始め女性のドラマが繰り広げられているから。

今日も。

特に私の行きつけの温泉の露天風呂では毎回期待を裏切らないいろんな会話が楽しめる。

年齢層は20代から70代後半。

子供を保育園と幼稚園のどちらにいれようか迷っている若いお母さんたち。
私は娘たちに両方経験させているし、横から口をはさんでアドバイスしたいが、じぃっと聞いているだけ。

仲良しなって話し込むと、せっかくの緑と風、自然とお湯のハーモニーを楽しめなくなるから。

適当に聞き流して、適当にゆったりしたいから聞くだけ。だけど聞こうとせずとも聞こえてくる。別に隠し事をしているわけではないからみんな堂々と話しているのが面白い。

入っている人、皆に聞こえても関係ない。温泉に来る人たちはある程度性格も似ているかもしれない。

文字通り、「裸のつきあい」だ。

悩んでいる20代のお母さんたち。。。話は途切れない。
幼稚園だとお迎えの時間までが短いし、延長保育は毎回別料金のところが多い。
お弁当も用意しないといけないから、手間がかかる+子供の食事が偏る。

その点公立保育園となると競争率は激しいが一旦入れると素晴らしい教育が待っている。
私も娘が入るまで知らなかったが保育園教育はすごい!!!
食事も毎日とても充実していて、家庭では絶対に食べさせるのが難儀なものまですっかり完食させてくれる。食事だけでなく音楽や運動、お遊戯会、しつけ、全ての面においてとても優れた指導だ。

さて、30代の女性たちの会話は、小学生、中学生の子供を持つお母さんたちのお話。話を聞いているとまさにうちの娘と同じだ。子供の友人関係の問題、家での態度、など・・・
みんな同じ悩みを抱えているんだなぁとすこし安心したりして。

少し飛んで50代はスナックのママさん系が多いように思う。
きっと日頃の疲れを癒しているのだろう、○○さんも時々うちで飲んで行ってくれるのよ、とういうような話をしている。あとは一人で来ている人が多い。

そして60代からは年金生活になった夫婦間の話。ここが一番盛り上がる。
面白い話が目白押しでお湯からでられないほど(笑)。

今まで家に居なかったお父さんが急に家に一日中いるんだから、それは大変でしょう。
また会社務めを何十年もしてきた男性は、家でも奥さんを部下扱いしてしまう人が多いようだ。部下扱いとまではいかなくとも、実際やってもらわないといけない事が山ほど。ところが奥さんもそう簡単に言う通りにはならない。もう○十年前の新婚同士ではないのだから・・・

共通のストレスは、朝・昼・晩の3食をしっかり作らないといけなくなったことらしい。
普通主婦というのは、昼ごはんは自由なのだ。

仕事に出ていない限りおそらくどこも同じリズムだと思う。
朝、旦那や子供を出したら家事を済ませる。朝食の片付け、洗濯、掃除、買い物。と続く、どこまで手を抜くかによって時間に個人差ができるが・・・。(家事は100%完璧にしようとするとノイローゼになるほど、大変な仕事なのだ。)

そうこうしているとだいたい10時半から11時半。すぐランチの時間が来る。家にいるなら一日で一番簡単に済ませる食事の時間。

友人を家に呼んでランチ。またはお友達とランチへ出る。楽しい時間。友人と話し始めるとすぐ15時を回る。そして子供たちが帰ってくる時間だ。私もケーキやお菓子を焼いて友人を呼ぶランチの時間が大好き。

子供の帰る時間に合わせて、おやつの用意、そしてお稽古ごとへの送り迎え、などなど。そして夕飯の支度に入り、旦那が帰ってくるわけだ。

その後は片づけ、お風呂、。。。

あっという間に22時。

一般的な主婦のスケジュールだと思う。
私も基本こうだが公演近くになると家をあけっぱなし。外泊までしてしまうから、このリズムは全く狂ってきます(笑)。

さて、自分の趣味の時間はやはり「昼食の前後」。ということになる。この時間帯は非常に大切なのだ。
その時間帯に旦那さんが居間にいるようになるわけだ。

そう、この長年の生活リズムが63歳くらいから急に変化してしまうとなるとやはり大変かもしれない。温泉へ逃げてくるわけだ。聞いていると新しい生活リズムに順応するのに約5年はかかるようだ。

露天風呂のおばさまがたの話はとても良く理解できるし、納得~と思うことばかり。

私は主人の仕事上、夫婦で一日中一緒に居る時のお互いの暮らし方は心得ているつもりだが歳を重ねるとそれぞれ難しくなるのかもしれないなぁ・・・

音楽家や芸術家、事業家、その他自由業、医科歯科関係は「企業での退職」というのがないから65歳を過ぎてからの暮らし方も上手かもしれない。ようするに退職後の男性が自分の楽しめる何か、または自分の道を持つことができるかどうか、というところのようだ。

その時に夫婦どれだけお互いを理解しあえるか、なんだろうな。

私は今から10年の間にやりたい夢がある。それが終わったら、次の10年も決めている。
そしてその後10年叶えたい夢がある。どれも一本の道。先の10年が成功したら次につながること。ということは、まずは目の前の「明日」からスタートだ。

一筋に一つのことを継続させることが自分を生かす方法。

そして、70代の女性が話していることは、あきらかに先程の60代の女性達よりも上をいった話だ。
上と言うか、やはりそこを通過してきている人達だな。という感じ。

・身の上話

・自分一人じゃぁ生きてはいけんよ。

・主人がいた頃は・・・とご主人より長生きされている。

・色白の私も、たった色が白かっただけ、な~んにもいい事なかった・・・。(この話を聞くのは意外と多い)

・孫地獄に陥った話。孫以上に愛おしいものはないと。

・身体の心配。

・お互いの病気を話してアドバイスし合う。

明らかに人生の思い出と反省、人の悪口より、お互い労わる話、になっている。

不思議な事はどの年代をみても、自分の趣味の話がでないこと。

これはとても面白いことだと思う。普通女性が集まるといくつになってもショッピング、グルメの話はつきものだが、温泉ではあまり聞かない。

やはり洋服を着ていない者通しの心のふれあいなのだろうか。

これが温泉の魅力の一つでもある。

今日もサウナ5回、ミストで髪と喉のケア、露天で美味しい空気を吸って、ボディケア20分。アイスクリームのフルコース終了。